離婚をお考えの皆様へ

―「結婚の人生時計」から見れば、離婚は自然な課題です
結婚には、誰にでも訪れる4つの段階があり、それぞれに危機が生じます。
その危機は、破綻の兆候ではなく「絆の再設計」のチャンスでもあります。

午前10時の結婚(契約としての結婚)

言うなれば、無意識的衝動婚。結婚の初期段階には、遺伝子を残すという本能的な衝動でコトは動く。
この時期の結婚には、以下のような形態が見られます。

  • 感情婚(好き婚)
    見栄え・強さ・匂いなど、感覚的魅力に惹かれて結ばれる。
  • 思考婚
    「そろそろ結婚しなきゃ」「家風がある」「みんながしている」など、社会的・論理的な理由で結ばれる。

よくある葛藤

  • 共働きの場合、役割分担が難しく、どちらかが犠牲になる構造が生まれやすい。
  • 能力が高い夫婦ほど、葛藤が深くなりがち。
  • 「好きであることで落ち着く」ものの、根本的なズレは残る。

この段階の課題

  • 恋の不平等:「私ばかりが好き」「相手は冷たい」などの感情の偏り
  • 感情優位:理性よりも感情が先行し、冷静な対話が難しい
  • 見栄え重視:外見や肩書きに惹かれて選ぶ傾向
  • コミュニケーション課題
    話を聴いていない現象
    セックスの不満足
  • 二人でいるのに独りぼっち
  • 「私のことをわかっていない」という訴え
  • 役割の葛藤:家事・育児・仕事の分担における不満と衝突

この段階での危機は、決して異常ではなく、誰にでも起こる自然な通過点。
重要なのは、ここで「対話の技術」と「絆の再確認」を学ぶこと。

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正午前後の結婚(生活共同体としての結婚)

協働と摩擦が交差する時期

この段階では、夫婦が生活を共にし、子育てや家計、住まいなどの現実的な課題に直面します。
協働が求められる一方で、価値観や育ちの違いが顕在化しやすく、摩擦が生じます。

よくある危機の場面

  • 子育て方針の葛藤(例:しつけ、教育方針、進路)
  • 家風・信条体系の違い(例:正月の過ごし方、住まいの選択)
  • 感情の扱いに辟易し、「もうだめか…」という絶望感が湧く
  • 配偶者の爆発的な感情に苦しむ
  • 「こんなはずじゃなかった」と嘆きが湧く

対応策とレッスン

  • 絆の再確認と深化
  • 傾聴4.0によるコミュニケーショントレーニング
  • ゆるしのレッスン(こころの四層理論に基づく)

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午後2時前後の結婚(親密性としての結婚)

絆を問い直す時期

子育てがひと段落し、夫婦関係は「親密性」の再確認を迫られます。
この時期は、自己犠牲の積み重ねから空虚感が生じやすく、絆をどう更新するかが課題となります。

よくある危機の場面

  • 子どもは順調に育ったが「私は?」という自己存在への問いが芽生える
  • キャリアを犠牲にしてきたことへの後悔や空虚感
  • 「こんなはずじゃなかった」という思いが強まる
  • 新しい生き方や誘惑の出現(不倫などで表面化することもある)
  • 関係性の質が揺らぎ、「もう無理かもしれない」と感じる

この段階の発達課題

  • 遺伝子伝承の役割の終焉:「親の願望を果たす結婚」からの自立
  • 本当の絆の探求:役割ではなく自分の存在としての関係性を求める
  • 迷いと統合:自己と配偶者との人生をどう調和させるか、熟年離婚か?

役割でなく、生きた証としての生き方の開発。
今の配偶者か、出会いの新しい人か?
すべては、お互いの人間的成長が左右する。その試験が用意されている。

この段階の発達課題

  • 感情の言語化:沈黙の中にある内なる声を聴くこと
    耳の澄まし方の体得。
  • 役割と存在の分離:自分自身のBeingを見つめ直すこと
    マインドフルネスレッスンが役立つ。自然に身をゆだね、感じ取る感性を磨くこと。
    今までの私、これからの私の理解。
  • 対話の再設計:手放しとゆるし、再出発の技術
    こころの四層理論の学びが役に立つ。第四層の開発はこころの安寧につながる。
  • 別れと新人生構築レッスン
    個人ワークというレッスンが役立つ。語ること、さらに語ること。

さて、ご自身への指針。
「悲しみを与えたものは幸せを構築する義務が生じる。だれよりも幸せになることを希求する生き方となる。悲しさを受けたものは、一段と幸せになることを希求する生き方となる。」

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夫婦・カップル間の裏切り、信頼感の喪失、それからの修復もしくは別離のためのサバイバルレッスン」を活用下さい。

午後6時の結婚 ― それは継承離婚

役割の終焉と新しい旅立ち

この段階は、Doing(役割)やHaving(所有)の結婚を終え、Being(存在)の充実を経て「人生婚」の幕を閉じる時期です。
たいていは、病とともに生き、配偶者、あるいは、親は旅立っています。
存在そのものを問い直す局面に入ります。

よくある危機の場面

  • 「私の人生は?」という問いが強まります。たいていは、神のプレゼントとして認知力の低下を体験します。
  • 孤独の理解と向き合う必要性が生じます。
  • 再創造の欲求(新しい自分、新しい関係、新しい生き方)が湧くこともあります。
  • 離婚や別居となるケースも増えます。一人施設に、他は自宅に。
  • 「役割を終えて旅立つ」感覚が生じます。

この段階の発達課題

  • 存在探求:「私をどう残すか」「これからどう生きるか」
  • 孤独の理解:相手の孤独、自分の孤独を受け止める
  • 再挑戦と創造:新しい人生の旅立ちの用意、「私の人生は?」という問いへの応答

対応策とレッスン

  • 絆の再確認と深化―語ること、今のうちに。
  • Beingワークショップによる存在の再発見
  • こころの四層理論に基づく「ゆるし」と「再創造」のレッスン
  • オンライン動画講座

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